【単純泉】
旧泉質:単純温泉
無色透明無臭の温泉
温泉成分が微量で即効性は期待できないが
刺激が少ないので、
入り心地がよく利用範囲は広い。
病後などの療養に向いている。
【二酸化炭素泉】
旧泉質:炭酸泉
炭酸ガスが溶け込んでいる温泉。
ガスの気泡が毛細血管を刺激し、
拡張させるので高血圧に効果がある。
血液の循環が良くなるので
保温効果も高い。
動脈硬化や冷え性、
更年期障害などにも効果大。
【炭酸水素塩泉】
旧泉質:重炭酸土類泉・重層泉
肌がなめらかになるので「美人の湯」
と呼ばれている。
角質層が柔らかくなり、皮脂が乳化されるので
さっぱりとした入り心地。
痛風・糖尿病・肝臓病をはじめ、
打撲や切り傷にも効果がある。
【塩化物泉】
旧泉質:食塩泉
塩分を含む温泉。
入浴後は皮膚の表面に塩分が残るので
汗が蒸発しにくく、湯冷めを起こさない。
冷え性をはじめ、筋肉痛や関節痛、打撲、
捻挫、慢性婦人病二も効く。
【硫酸塩泉】
旧泉質:硫酸塩泉
やや苦味がある温泉で
飲泉すれば高血圧や動脈硬化の予防になる。
外傷や皮膚病のほか、胆石や通風などにも効く。
消化器官のトラブルを抑えてくれるので
弁ぽや肥満などにも効果大。
【含鉄泉】
旧泉質:鉄泉
湧き出した時には無色透明だが、
空気に触れると酸化して
褐色や緑色に変化する。
変化した後は一見効果がありそうであるが
効力はかなり落ちた状態である。
【硫黄泉】
旧泉質:硫黄泉
硫黄の強烈な匂いが特徴。
刺激が強いので入力回数や入浴時間には注意が必要。
高血圧や動脈硬化、慢性皮膚病、
慢性婦人病などに効果がある。
飲泉には慢性消化器病や糖尿病、痛風に効く。
【酸性泉】
旧泉質:酸性泉
強酸性の成分を含んでいるため
肌にしみるような強い刺激がある。
抗菌力に優れているが
湯ただれに十分注意する必要がある。
慢性皮膚病、慢性婦人病、月経障害、
糖尿病などにも効果がある。
【放射能泉】
旧泉質:放射能泉
放射能が発せられるが
温泉中に含まれるラドンなどの
放射能が人体に悪影響に与えることはない
尿酸を排出させるので痛風に効く。
高血圧や動脈硬化、
慢性皮膚病にも効果がある。
【白?乳白色】
<泉質>
■硫黄泉 ■石膏泉 ■硫化水素泉
<代表温泉>
・長野県:白骨温泉(土類硫化水素泉)
・群馬県:万座温泉(酸性硫化水素泉)
・秋田県:後生掛温泉(硫黄泉)
・山形県:姥湯湯温泉(硫黄泉)など
硫黄と石灰分が白い湯の代表。
石膏泉は入力で高血圧症や動脈硬化など
飲泉では便秘症、痛風などによい。
硫黄泉には紫外線防止効果がある。
【黄?黄褐色】
<泉質>
■重炭酸土類泉 ■硫黄泉
■食塩泉 ■重層泉
<代表温泉>
・青森県:黄金崎不老ふ死温泉(含鉄食塩泉)
・秋田県:大釜温泉(酸性芒硝食塩泉)
・奈良県:入之波温泉(含食塩重層泉)など
土類など中身の濃い温泉
成分を多く含む重炭酸土類泉で
黄褐色を帯びる場合が多い。
硫黄泉が硫黄のコロイドで
淡黄色になることもある。
【赤褐?茶褐色】
<泉質>
■含鉄泉
<代表温泉>
・福島県:赤湯温泉(炭酸鉄泉)
・兵庫県:有馬温泉(含鉄強食塩泉)
・滋賀県:宝船温泉(炭酸鉄泉)
・滋賀県:須賀谷温泉(炭酸鉄泉)
・滋賀県:湯ノ本温泉(含鉄食塩泉)など
入浴、飲泉ともに貧血症に効果大
入浴と飲泉で貧血のほか、
慢性消化器疾患などによい。
飲泉の場合は薄めないと
飲みにくいものも多いので要注意。
【グリーン・緑褐・青色】
<泉質>
■重炭酸土類泉 ■硫黄泉
■緑ばん泉 ■土類硫化水素泉
■強食塩泉 ■食塩硫化水素泉
<代表温泉>
・北海道:温泉(土類硫化水素泉)
・群馬県:万座温泉(酸性硫化水素泉)
・秋田県:後生掛温泉(硫黄泉)
・山形県:姥湯湯温泉(硫黄泉)など
成分によって緑、青の濃淡が幅広い。
淡緑色の帯びる湯は緑ばん泉や
硫黄泉に多く見られる。
含有量の多い食塩泉では
湯舟で濃い緑青色をたたえることが多い。
【黒・こげ茶色】
<泉質>
■モール泉 ■重層泉
<代表温泉>
・北海道:十勝川温泉(モール泉、単純泉)
・千葉県:養老温泉(重層泉)
・東京都:麻布十番温泉(重層泉)
・石川県:深谷温泉(重層泉)など
植物性の温泉が黒い湯に。
千葉や東京に多い”黒い湯”は、
有機物の腐植質を含む重層泉。
モール泉も腐植質を含む。
入浴後は肌がすべすべに。
【状況により変化】
<泉質>
■硫化水素泉
<代表温泉>
・千葉県:弁天温泉(土類硫化水素泉)
・長野県:五色温泉(硫化水素泉)
・和歌山県:湯の峰温泉(重層硫化水素泉)など
天候や湧出の状況で色が変化
さまざまな成分を含む硫化水素泉に多い。
多色に変換するのは天候や時間で
湧出状況と光の吸収が変わるため。